鎌倉宝戒寺
鎌倉宝戒寺で、生まれて初めて写経をした。写経場は、小さな山門を入った右手にあり、受付の女性が案内してくれたが、座席と椅子席二間には誰もいなかった。
まずは合掌、心を落ち着けて椅子席に腰をかける。筆ペン、サインペン、硯石の墨汁の3種類が用意されていたが、私は筆ペンを選ぶ。
般若心経は20年近く毎日唱えていることもあり、薄く書かれた文字をなぞるというより、自分勝手に筆を進めがちであったが、3分の1ほど書いてからこれではいけないと反省して、一字一字なぞるようにゆっくりと写経。約45分ぐらいで書き終えたが、まだまだ早い気がした。もっと落ち着いて写経しないと修行にもならない。
書き終えたものを本堂に納経して、ご本尊である地蔵菩薩立像の前で般若心経を唱える。ご真言は「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」、三度唱える。
宝戒寺は萩の寺としてつとに有名だが、まだ咲き始めたところで、ほかにヒガンバナ、酔芙蓉、サルスベリなどがきれいに咲いていた。この週末は参拝客でにぎわうことであろう。
今日は曇り日で過ごしやすい。暑い夏の終わりと秋の気配を感じながら、境内でこころが洗われる時間を過ごす。
即興俳句
初めての写経にひたる萩の寺
参道を埋め尽くす萩かきわけて
境内にひっそり佇む曼珠沙華