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川崎工場群夜景撮影ツアー

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                                               川崎工場群夜景

午後5時、川崎駅日航ホテル前をマイクロバスで出発し、東京湾に面した川崎工場群の夜景撮影ツアーに行ってきた。現在所属している写真サークルを中心とする高齢者24名で、寒風を突いての夜間撮影は体に応えた。

カメラ歴50年の私であるが、久しぶりの夜景で風が強いとあって、三脚を使用してもカメラブレが多く、あまりいい写真は撮れなかった。

しかしながら、闇の世界に浮かび上がるメタリックな構造物がうごめく姿は、近代日本の高度経済成長を象徴するようでもあり、銀行の法人融資担当をしていたころ、工場見学をさせてもらった時の光景を思い出した。

一時期、所謂装置産業と言われる大手製紙会社を担当していた時も、この写真の光景と似ていた。数十億円或いは数百億円という莫大なお金をかけて一旦作り上げた設備を、昼夜を問わず稼働させることはコストダウンにつながる訳で、稼働率が上がれば上がるほどよいことになるが、販売の見通しを誤ると在庫を抱えて資金繰りに窮することもある。

製紙産業は市況産業でもあって、原料も製品も需要と供給のバランスが崩れて、国際的な価格変動に翻弄されることもあり、収益の見通しが難しい業界だった。

この製紙会社の融資調査を担当していたとき、同社が所有する南アルプス南麓の広大な原始林に建つ、山小屋に泊めさせてもらったことがある。原始林は紙の原料であるパルプ資源を確保する目的もあったと思うが、すぐ近くの川にはヤマメなどが生息していて、当時の支店長家族4人と、私の母、息子二人の計8人の避暑地の旅は今でもいい旅の想い出になっている。父子家庭の私たちを優しく労わってくれたT支店長は、私の長年にわたる銀行生活で、一番のイイ上司であった。26/2/12

 


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